2008年09月

ここでは、2008年09月 に関する情報を紹介しています。
こんにちは。心理カウンセラーの増田泰司です。

今週の木曜日、山形県の新庄市に行って来ました。

民生児童委員さんたちの研修会で、援助的コミュニケーションの
取り方について教えるためです。

皆さん、熱心に聞いてくださいました。

やっぱり、現場でいろいろと苦労なさっておられるからですね。





目次


1.いい医師、カウンセラーとは?

2.あなた幸せに暮らしていますか?




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1.いい医師、カウンセラーとは?


原宿カウンセリングセンター所長の信田さよ子先生が、
「愛情という名の支配」という本の中で、
子どもを幸せにする親についてこんなことをおっしゃっています。


「理想は、ちょっと快適、時々陶酔、あとはいい加減な親」


子どもを幸せにする親は、正論を吐く親ではなく、
「自分自身が幸せだ」ということを、
子どもの前でたくさん振りまいている親だ、ということです。



これは、子育てだけでなく、うつ病などの援助についても
言えることだなと思います。

援助者自身が幸せを振りまいているかどうか……。


先日、記事の中で、医師に相談することの大切さを
書きましたが、バックナンバーブログで、
ひどい医師もいるという指摘をいただきました。

幸い、私が面識のある精神科医は、
非常に信頼の置ける方たちなので、安心して紹介できるのですが、
確かにひどい医師もいるようです。

3分診療なんて揶揄されたりしますが、ろくに話を聞かない、
苦しみを共感してくれないで、機械的に対応する、
薬を考え無しに、大量投与しているとしか思えない、
すぐに患者や家族を叱る……。


ネット上に口コミサイトがあって、
地域の病院の評判を調べることもできますから、
あらかじめチェックしてから行くといいかも知れませんね。

ただ、精神科というところは、
医師と患者との相性がかなり強く出てしまうようなので、
ある人にとって良かった病院が、
別の人に合うかどうかは分かりません。

また、地域によっては口コミサイトがない場合もあるでしょうが、
参考にはなりそうですね。



で、実際に病院に行ってからですが、
最初は家族も一緒に行くといいでしょう。

その時、担当の医師の機嫌を観察してみてください。


愛想がいい必要はないのですが、不機嫌そうだなと感じたら、
もしかしたら患者さんにとっては合わない医師かも知れません。

不機嫌な医師は、あまり話を聞いてくれないし、
患者さんもよけいな気を遣って、かえって疲れてしまいがち。



幸せな人が、他の人を幸せにします。


特に人の心に触れる精神科医やカウンセラーは、
幸せを周りに振りまいていないと……。

私はそう思っています。



……自分ができているかどうかは別として(^^;



2.あなたは幸せに暮らしていますか?


さて、このブログを読んでいらっしゃる方の多くは、
大切な人(家族や恋人、友人など)がうつ病で苦しんでいらっしゃって、
なんとかサポートしたいと思っていらっしゃる方ががほとんどでしょう。

そんなあなたにお尋ねします。

今、あなたは幸せに暮らしていらっしゃいますか?


「大切な人が苦しんでいるのに、
 幸せになんか暮らせないよ!」

「夫が働けなくなって、経済的に苦しいのに、
 幸せだなんて言ってられないよ!」


もっともです。


それでも、なんかかんか幸せの種を見つけて、
ハッピーに過ごすことが大事です。


患者さんと一緒に幸せになろうとしなくていいのです。

一人で勝手に幸せを感じてください。


それが、あなたを救うし、
患者さんをも救います。


あなたまで一緒になって落ち込んでいたら、
患者さんは「自分のせいだ」とますます落ち込んでしまいます。



家の中がどんよりして、気が滅入るなら、
家の外に息抜きの場所を見つけてください。

たとえ30分でもいいから、ホッとできる時間をとりましょう。


何だか嬉しいなあ、楽しいなあ、おもしろいなあと思えるなら、
テレビでも、マッサージでも、喫茶店でも、散歩でも、ゲームでも、
お友だちとのおしゃべりでも、ウィンドーショッピングでも、
何でも活用しましょう。


そうして、小さな幸せをいっぱい感じて、
それを患者さんの前でも、いっぱい振りまいてください。


患者さんを励ますんじゃないですよ。

自分一人で、ニコニコして、嬉しそうにするんです。


すると、きっと患者さんも、少しだけホッとしてくれるはずです。



こんにちは。心理カウンセラーの増田泰司です。

すっかり秋めいてきましたね。

明日は中秋の名月だそうですが、
さてさて晴れてくれますかどうか……。





目次


1.希死念慮

2.死にたいと訴える人への対応




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1.希死念慮


うつ病は、「こころの風邪」なんて言いますね。

これは、誰でもかかる可能性があるという意味です。

一生のうちに、男性の11~13%、女性の15~1%が
うつ病(軽いものを含みます)を経験すると言われています。


ですから、「別に放っておいても治る」という意味では、
決してありません。


うつ病にかかると、希死念慮(死にたいと強く思うこと)を持つことがあり、
実際に自殺や自傷行為、OD(薬を大量に飲むこと)などを実行する人もいます。


風邪のように、誰でもかかる可能性があると同時に、
肺炎のように、放っておくと、死を招くかも知れない病気なのですね。

ですから、うつ病かも知れないと思ったら、
すぐに専門の病院で診察を受けるようにしてください。


治療が遅れれば遅れるほど、回復に時間がかかりますし、
自殺の危険度も高くなります。



うつ病の専門というのは、精神科です。

「精神科」というと、間違った先入観、イメージから、
行くのを躊躇する人もいるということで、
「メンタルクリニック」なんていう名前にしている精神科の病院もあります。


また、心療内科や神経科の医師の中には、
うつ病の治療もできる先生もいますので、
事前に確認してみてください。



なお、「死にたいと言っているヤツに限って死なない」という、
もっともらしいことを言う人がいますが、まったくの嘘です!

うつ病の患者さんの「死にたい」というのは、
単なる同情引きではなく、本気ですから、
真剣に聴いて差し上げてくださいね。



2.死にたいと訴える人への対応


死にたいと訴える人に対して、医者ではなく、
家族や友人、恋人として何かできることはないでしょうか。

そんな質問をよくいただきます。

もちろんあります。


うつ病を完全に防止することは誰にもできませんが、
それでも、実行の可能性を低くすることはできます。

それは、「しがらみ作戦」と呼んでいる方法です。

この世にしがらみを作るということですね。



(1) 大切メッセージ


まずは、普段から(死にたいと患者さんが言わないときも)、
「大好き」「あなたのことを大切に思っている」と、
いっぱい言ってあげましょう。

これは、患者さんがあなたに一番言って欲しい言葉です。

こちらのバックナンバーも、ぜひお読みください。


うつ病の患者さんは、「自分には価値がない」と思っていますし、
そう口に出して言うかもしれません。

そんなときは、「そんなことない」と否定するのではなく、
「あなたはそう思うんだね」といったん受け止めてください。

  ※「死ぬな」とか「そんなこと言っちゃダメ」と否定すると、
   患者さんは「誰も私の気持ちを分かってくれない」と
   切なくなって、よけいに死にたくなるのです。


そして、「でも、あなたがどう思おうと、私はあなたのことが
好きだし、大切だと思っているんだ」と、
自分の気持ちを伝えます。



(2) 死にたいと言われたら


さて、患者さんに死にたいと言われたら、どうしましょう。

これまた否定しないで、
「それだけ、もう生きるのがしんどいんだよね」
「つらいよね」と、患者さんの気持ちを汲み取ります。

これは「死んでいい」ということではありません。

「私は死んで欲しくないけれど、あなたが死にたいと言う
気持ちはもっともだと思う。死にたくなる気持ちは分かる」
という意味です。



(3) 大切メッセージ2


死にたい気持ちを汲み取ったあとは、
「でも、私はあなたのことが好きだし、大切だと思っている」と、
改めて宣言します。



(4) 死なれたら嫌だメッセージ


そして、「その大切なあなたが自殺していなくなったらと想像するだけで、
怖くて、悲しくてたまらない」と、自殺して欲しくない理由を訴えましょう。



(5) お願い


それから、「だから、生きるのがしんどいあなたにこんなお願いを
するのは申し訳ないけれど、私のために、自殺しないって約束してちょうだい」と
お願いをします。

「私のために」というところがポイントです。


あなたは、患者さんにとって、間違いなく「大切な人」のはずです。

「その大切な人を、悲しませることはできない」。

患者さんのその思いが、
「本当は死にたいけれど、死ねない」というふうに、
この世にしがらみを生むことになるわけです。



うつ状態がひどいときには約束してくれないかも知れませんが、
その場合には、ちょっと調子のいいときに再チャレンジしてみましょう。



もちろん、刃物や電車、車の往来する道などを
ボーッと眺めているなど、自殺実行の危険を感じたら、
すぐにかかりつけのお医者さんに連絡を。

場合によっては、薬を調整したり、
入院させたりという対応をしてもらう必要があるので。



こんにちは。カウンセラーの増田泰司です。

ずーっと雨続きで、なかなか洗濯物が乾きませんでしたが、
ここ2日くらいは、晴天です。助かります~。



喋らない相手への対応


こんな質問をいただきました。


今の状態は、ずっと眠ったまま・何も言わない状態です。
夕方や夜になったら起き来るのですが。
私も何も言えずにいます。

本人が つらい・弱音等々を出さない時は
何をしたら良いんでしょう…。

私から一方的に「頑張ってるね、しんどいね、」って
言っていいのか分かりません。
余計悪くなるんじゃないか不安です。



このメルマガで紹介している方法は、相手の話を直さないで、
その気持ちを汲み取るような聴き方です。

じゃあ、何も話してくれない相手に対しては、
どう対応したらいいのでしょうか?



人は、黙っているときにも、心の中では様々な言葉を
喋っています。

「つらい。こんなのもういやだ」
「苦しい。もう耐えられない」
「こんな自分は生きている価値なんてない」
「誰も、私の気持ちなんて分かってくれないんだ」
「頭がぐるぐるする。何も考えられない」
「こんなふうに休んでばかりもいられないのに、体が動かない」

などなどなど……。


もちろん、あなたはエスパーでも魔女でもありませんから、
読心術を使うことはできないでしょう。

だから、相手の心の声を完全に聴き取ることはできません。


でも、表情やボディランゲージから、
なんとなくこんな気持ちかなぁというのが
伝わってくることがありませんか?


「ああ、つらそうだなあ」
「焦っているんだろうなあ」
「イライラしているようだなあ」

って。


それを、患者さんに伝えてあげてみてください。

「つらそうだね」
「つらいよね」

というふうに。



また、先ほどの質問者のように、「がんばってるね」も
OKです。

実際、患者さんは寝込んでいるときでもがんばってますから。

つらいのに、生きているということだけでも、
ものすごいエネルギーを使っているのです。



こういう対応を、根気よく続けていけば、
次第に口を開いてくれるようになるはずです。


ただし、あまりしつこく話しかけないこと。

うつ病が重いときは、対話するエネルギーもありませんから、
しつこく話しかけると、疲れさせてしまいます。


ですから、たまにポツリと語りかける程度で我慢してください。

うつ病への対応では、焦りは禁物です。




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それでは、また、お会いしましょう!


笑顔同封 増田泰司