2010年07月

ここでは、2010年07月 に関する情報を紹介しています。
アメリカでこんな実験が行なわれました。

これからコピー機を使おうとしている人に近づいて、「先にコピー機を使わせてください」とお願いします。すると、その依頼に応じて順番を譲ってくれたのは、声をかけたうち半数の人だけでした。

ところが「コピーを取りたいので、先にコピー機を使わせてください」とお願いすると、9割もの人が順番を譲ってくれたのです。

こうして文字で読んでみると、「コピー機を取りたいので」というのは、順番を譲るための理由にはまったくなっていません。しかし、耳で聞いた場合には、こんな「理由にならない非論理的な理由」でも、人はお願いに応じてしまいます。それは、論理的な内容ではなく、「○○なので、○○してください」という文章の形式に反応してしまうからです。

どうにかして欲しい


さて、あなたは、できるだけうつ病の患者さんの助けになりたいと思っていらっしゃいます。だからこのブログをわざわざ捜して、訪問してくださったわけですものね。

そして、このブログでも「治そうとするな、分かろうとせよ」という言葉を何度も紹介していますが、あなたもできるだけ患者さんを責めないで、直さないで、その気持ちを汲み取ろうとしていらっしゃると思います。
初めて訪問してくださった方は、まず「傾聴」についての記事と、「共感」についての記事をお読みください。

しかし、そうは言っても「黙って聴いてばかりはいられないよ」ということもあるかも知れません。たとえば死のうとしたり、暴言を吐いたり、高い買い物をしようとしたり、夜遅くまでガタガタ音を立てるので家族が眠れなかったり……。

そんなとき、我慢しているだけだと、そのうち耐えられなくなって爆発してしまいます。あるいは、あなたの方がうつ病になってしまうかも知れません。実際、ストレスで病気になってしまう家族もいます。

かといって、頭ごなしに命令したり、攻撃的な言い方をしては、患者さんを落ち込ませ、かえって症状を悪化させてしまうことにもなります。

お願い作戦


相手をできるだけ責めたり押しつけたりしないように、さりとてこちらもできるだけ我慢しないようにする方法は、「お願い」です。

「~してちょうだい」
「~してください」

と。

もちろん、にらみつけながらきつい言い方をすれば、お願いではなく無理強いになりますから、穏やかに言うようにしてくださいね。

さらに一歩進んで


さらに、今回の実験を応用してみましょう。

患者さんに何かをしてもらいたい場合、ただ「~して」とお願いするだけでなく、「○○なので、○○してください」という、理由を添えた形式を使ってみてはどうでしょうか。