2013年07月

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あんさんという方から、このような質問をいただきました。

私はうつ病の母を持つ28歳娘です。

母は10年以上前からうつ病を繰り返しており、最近では他人に攻撃的で、病気とは分かっていても口論になってしまいます。

母の言葉がしこりとなって、優しく出来なくなってしまいました。また、私にも家庭が出来たので、母中心の生活には出来なくなってしまい、それも母の怒りの原因のようです。

どうやって割りきったら良いのでしょうか。私が心から母を必要だと思えなくなってきて、もうどうして良いのか分かりません。悪循環です。。。

大人になりきれず、理不尽なことに我慢出来ない自分にもウンザリしてしまいます。

うつ病患者からの理不尽な怒りは、どのように聞き流していけば良いのでしょうか…??


お母さまがあんさんに対して、理不尽な内容の怒りをぶつけてこられるのですね。これはしんどい。

うつ状態で全く動けなかったり、自分を卑下するようなことばかり繰り返す患者さんと向き合うのも大変ですが、攻撃的になっている患者さんと向き合うのは、自分の心を守りながらの作業になりますから、それはそれは大変なエネルギーを要します。

今まで、本当によく耐えてこられましたね。

あなたは悪くありません


さて、そのような大変な状況の中で、あんさんが傷ついたり、悲しくなったり、疲れたり、それ故にお母さまに対して否定的な気持ちを抱いたりというのは、ある意味当然のことです。

> 大人になりきれず、理不尽なことに我慢出来ない自分にもウンザリしてしまいます。

あんさん。あなたのせいではありません。むしろ、今までよくがんばってこられました。頭が下がります。


> 病気だから、家族に対して何を言っても良いのでしょうか…。

そんなことはありません。家族にだって感情があります。プライドもあります。様々な事情もあります。ですから、理不尽な要求をされたり、それができないからと言って一方的に責められたりすればつらいに決まっています。

患者さんが嫌だと感じたり、誰かに何かをして欲しいという願いを抱くのが当然であるように、家族にだって嫌だと感じたり、患者さんに何かをして欲しいという思いを抱くのは当然のことです。

お母さまは、病気の故に(あるいは元々の生き方の癖で)、欲求不満を感じたときに、言葉に出して自分の気持ちを説明し、ていねいに謙遜に助けを求めるということができないのでしょう。それは、病気の治療と並行して、お母さまが身につけていかなければならないスキルです。

かといって、お母さまを責めたとしても、そういうスキルを身につけていない以上、かえって理不尽さに拍車がかかります。

じゃあ、どうしたらいいのか……。

優先順位


このブログで繰り返している言葉ですが、おぼれている人はおぼれている人を助けることができません。まず、自分がしっかりと浮き輪をつかんで安全を確保して、初めて他の人を助けることができます。

あんさんご自身が、お母さまの理不尽な怒りに傷つき、振り回され、精神的にくたくたになっておられますから、まずはご自身の心を守ることを優先してください。

距離を取る


すなわち、お母さまと物理的に距離を取り、理不尽な怒りを受けない環境を作ることです。具体的には、会わない、電話しない、かかってきた電話は出ない、固定電話で分からずに出たとしても「今忙しいから」とすぐに切る、メールも送らない、メールが来ても返事しない……ということですね。

もちろん、完全に会わないようにするのは現実的ではありませんが、あんさんが苦しいときにはお母さまと話さなくていいのだと、ご自分に許可を与えてあげてください。

お願い作戦


少しあんさんに余裕があって、あるいはいかんともしがたい状況で、お母さまと話をし、いつものように理不尽な怒りを受けてしまった場合は、お願い作戦を使います。

(1) 私にも感情があるから、そういうことを言われると悲しくて、苦しくて、つらいと、あんさんの苦しい気持ちを伝えます。「私は~な気持ちだ」と、自分自身の気持ちを伝える言い方なので、コミュニケーション論では、「私メッセージ」と言います。

(2) だから、怒鳴ったり、責めたりしないで欲しい。代わりに、どうして欲しいのかということと、どうしてそうして欲しいのかということを、穏やかな言い方でていねいに説明して欲しいとお願いする。

(3) また、私にも自分の予定があるし、万能ではないし、体調のアップダウンもあるから、お母さんのリクエストに、すべてその通り応えられるとは限らない。それについてどんなに怒られても、事情が変わるわけではないし、かえってつらくなって行動できなくなってしまう。だから、自分のリクエストを主張するだけではなく、私の気持ちや意見も聞いて欲しい。そして、話し合いの上、どうしてもリクエスト通りにできないとなった場合には、怒らないであきらめて欲しい、とお願いする。

(4) そうしてもらえたらうれしいと伝える。

参考記事


以下の記事も参考になると思います。
http://depressionfamily.blog118.fc2.com/blog-entry-13.html
http://depressionfamily.blog118.fc2.com/blog-entry-40.html
http://depressionfamily.blog118.fc2.com/blog-entry-58.html
http://depressionfamily.blog118.fc2.com/blog-entry-68.html

それでは。

笑顔同封 増田泰司
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お嬢さんがうつ病だという方からメールをいただきました。

お陰様で、娘は元気になって、毎日アルバイトに行ってます。
娘から手紙をもらいました。

「私は今、心も体も健康でとっても幸せです。毎日が楽しいです。こんな風に思えるのはお母さんのお陰です。私を支えてくれてありがとう。私を幸せな方向に引っ張ってくれてありがとう。」

この手紙は、そっくりそのまま増田泰司様にお返しをしたいと思います。
支える側の知識や忍耐がないと、なかなか良い方向には向いていきません。
増田泰司様と出会って、本当に良かった。感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

これからも娘の様子を見守っていきますが、再発するかも知れない病気ですから、これからもずっとおつきあいください。

毎日、忙しくしてますが時々ふっと、娘のうつ病をとおして親子の絆が強いものになったような気がして、振り返ってます。本当に、ありがとうございました。


「ありがとう」と言っていただいて、私自身がこの方から力をいただきました。
こういう働きをしていて、本当に良かったと思える瞬間です。

「ありがとう」には大きな力がありますね。

■患者さんに、ありがとうを言いましょう。

■患者さんを支えている他の人たちに、ありがとうを言いましょう。

■がんばって患者さんを支えているあなた自身に、ありがとうを言いましょう。

私も、あなたのがんばりに、ありがとうを言わせてください。

患者さんの支えになってくださって、
時に苦しい思いや悔しい思いにも耐えてくださって、
それでも諦めないで患者さんに向き合い続けてくださって、
本当にありがとうございます。
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