助けない助け

ここでは、 助けない助け に関する情報を紹介しています。
こんにちは。カウンセラーの増田泰司です。

毎日暑いですね。

この前、家内が炎天下で車を洗おうとしました。

そして、水をかけた途端、ぴきぴきぴき……と、
何とフロントガラスにヒビが!

急激に冷したのが原因なんでしょうね(T_T)


皆さんは、お気をつけください。





目次



1.こんな実践報告をいただきました。

2.気持ちを分かってもらいたい

3.こころのビタミン




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1.こんな実践報告をいただきました


このブログでは、
うつ病の患者さんへの対応の、心構えや方法をお伝えしています。


相談いただいたり、私がその時感じたりしたことを
書いていますから、タイムリーな話題をお届けできると思います。

しかし、反面、全体のまとまりとしては、
つかみにくいという欠点がありますね。



なので、うつ病の患者さんへの対応法や、
ぜひ知っておいて欲しいうつ病に関する知識を、
マニュアルの形にまとめたものを作らせていただきました。


で、それを密かに(?)配布しておりますが、
そのマニュアルを読んで実践していらっしゃる方から、
こんな実践報告をいただきました。


娘は、希死念慮(注:死にたいという思い)が強く、
親への反発と甘えが強くみられた。

甘やかしてはいけないと思い、
どちらかといえば厳しい態度をとっていたが、
どのように接して良いのか自信がもてなかった。


が、マニュアルを読んで、話を聴くことに徹した
(きかれるまでこちらの意見は言わない)。

言いたいことをしっかり聴くことで
強い不安感が薄れてきたように感じる。


感情の爆発は間隔が空き、強さも薄れてきている。


話の内容には理解し難い事柄もあり
同意できないことも含まれるが、
それが今の娘の生の感情であり、
それを理解しようとしている。

結果を焦らず症状の好転を待てば
自分自身の考えで自分の人生を苦しまずに
生きていけるようになると信じられるようになった。




2.気持ちを分かってもらいたい


うつ病の患者さんに限ったことではありませんが、
人が弱音を吐いたり、相談を持ちかけたりするのはなぜか……。

それは、「治して欲しい、教えて欲しい」からではありません。


……と言うと、ちょっと言い過ぎですね。


確かに、治して欲しいし、どうしたら解決するか教えて欲しい、
それは嘘ではありません。

でも、それは「第二の動機」なんです。


「第一の動機」があります。

それは「この気持ち、分かって!」ってことです。


今、この状況で、自分がどんなにつらいか。苦しいか。
悲しいか。さびしいか。不安か。怖いか。切ないか。
がっかりしているか……。


それを分かって欲しい。

そう、あなたに。



特に、うつ病の患者さんは、
心の中が否定的な気持ちでいっぱいです。

とてもそれを一人で抱えているのはつらい。

だから、あなたの前に吐き出したいのです。



ですから、患者さんの話を聞くときには、
病気を治そうとか、問題を解決しようとかしないで、
まずは「どんな気持ちかな」ということに注意して、
じっくりと話を聴いてみてください。


もちろん、今まで、問題解決的な関わりをして、
うまくいっているなら、それを続けてくださいね。

でも、もしも今までのやり方でうまくいかないなら、
ここはだまされたと思って、問題解決的な関わりを
一時封印しましょう。


そして、先ほど紹介した方のように、
たとえ納得できないような荒唐無稽の話でも、
じっくりと聴いて差し上げましょう。

そして、気持ちを聴き取ってあげましょう。


すると、分かってきます。

どうして、患者さんがそういうことを言うのか。
どうして、患者さんがそういうことをするのか。


そうしたら、言って差し上げましょう。

「そう感じるのは当然だよ」
「そうしたくなるのは当然だよ」



もちろん、患者さんが「死にたい」と言ったとして、
死ぬことを認めるということじゃないんですよ。

「死んで欲しくない」と言ってもかまわないし、言うべきです。


でもその前に、じっくり話を聴いて、
「死にたいと思うほどつらい気持ち」を
分かって差し上げて欲しいのです。

そして「それは、死にたいって思うのは当然だよ」と、
共感して差し上げて欲しいのです。


その上で、あなたの気持ち、
「でも、私はあなたに生きていて欲しい。大切だもの」を
伝えて欲しいのです。



治そうとするな、分かろうとせよ」(国分康孝)

カウンセラーなら、誰でも知っているこのモットー、
ぜひあなたも憶えておいてくださいね。




あ、さっき紹介したマニュアルですが、ここで配布してます。
  → http://psycomu.com/c/depfamily.htm


コメント
この記事へのコメント
たいぢさん、まいどです^^

助けようとしない。
これホント大事ですよね。

助けようとした時点で
「あなたには力がない」という
暗黙のメッセージを伝えていることになりますしね...

理解が生じた瞬間に
問題が落ちていくという経験、
幾度もしています。


2008/07/11(金) 16:39 | URL | このはなさくや #-[ 編集]
さくやさん、どもども(^^)

> 助けようとした時点で
> 「あなたには力がない」という
> 暗黙のメッセージを伝えている
> ことになりますしね...

まったく持って、その通り。そして、それが患者さんから力を奪ってしまうというパラドックス……。

私は基本的に「ええかっこしい」なので、ついついホームランを狙って、助けに走ってしまうことがあります。

そんでもって、あとで「締まった」と思うんですよね(^^;

「助けない助け」というのは、意識しすぎると言うことはないようです。

笑顔同封 たいぢ
2008/07/13(日) 23:12 | URL | 増田泰司 #tZDc9YLU[ 編集]
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