希死念慮のある妻にどう接したらいいのか

ここでは、希死念慮のある妻にどう接したらいいのか に関する情報を紹介しています。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
読者の方からご質問をいただきました。本人の許可を得て、公開させていただきます。

Sさんからの質問


はじめまして。Sといいます。

妻がうつ病4年目で、再発してしまいました。

彼女とは7月に結婚したばかり。環境の変化(都会暮らしから田舎暮らしへ)、結婚、僕の不理解が原因で再発したのだと思います。

彼女との接し方で迷いに迷い、ここにたどり着きました。

ちなみに彼女は遠く県外の実家で療養していて、今別居中です。彼女は僕には放っておいてほしいと言っていて、電話で話をするとストレスになるとのことで、3,4日に一度メールのやり取りをしています。


妻は今希死念慮(増田註:はっきりした理由なく死にたくなること)で 苦しんでいます。僕も本で最近この言葉を知り、彼女に今も死にたいと思っているのか教えて欲しい、そして生きていて欲しいと伝えました。

すると、

「死にたいなんて毎日何回も思ってる」
「死んじゃいけないから、苦しんでいるのに」
「そんなに簡単に死ぬな」なんて言わないで」
「4年もがんばったのに再発だなんて・・・」

最後には今日医者に行くから心配しないでと、感情的な言葉が返ってきました。

うつの症状がひどく、悲痛な叫びなのだと理解しています。

彼女が感情的に話してくれたことを僕自身前向きには捉えていますが、この捉え方が正しいのか不安です。こんなときはどう受け止めたらいいのでしょうか? そしてこんなときはどう応えてあげたらいいのでしょうか?

アドバイスお願いできませんでしょうか? よろしくお願いします。

Sさんへの回答


こんばんは。心理カウンセラーの増田泰司です。

ブログ「うつ病の家族・友人との接し方」をお読みくださり、コメントまでくださって、ありがとうございます。

結婚したばかりでの別居。どんなにかおつらいことでしょうか。

しかし、Sさんが奥さまの悲痛な叫びを、それでも冷静に前向きに受け取ろうとなさっているのは、すばらしいと思います。

心配している相手に感情的になられると、切なさが高じて、ついつい売り言葉に買い言葉になってしまいがちなんですが、Sさんのその力は、いったいどこから来るのでしょうね。

さて、ご質問をいただいていましたね。

まず大切なのは、奥さまの悲痛な叫び、

>「死にたいなんて毎日何回も思ってる」
>「死んじゃいけないから、苦しんでいるのに」
>「そんなに簡単に死ぬな」なんて言わないで。」
>「4年もがんばったのに再発だなんて・・・」

をどう翻訳するか、ですね。

おそらく、うつ病になり、希死念慮を持っておられることを、一番とまどい、残念に思い、悲しんでおられるのは、誰あろう奥さまご本人です。

そして、うつ(しかも再発)になってしまった自分、どうしても死にたくなってしまう自分を責めていらっしゃるようです。

(うつ病というのは、とにかく何でもかんでも「自分はダメ人間」という証拠にしてしまう病気ですからね)。

なので、周りの人間がちょっとでも「治そう」とすると、なかなか良くならない自分を責めてしまいます。

ちょっとでも「励まそう」とすると、なかなか元気になれない、前向きになれない自分を責めてしまいます。

治すのは、医者やカウンセラーに任せちゃいましょう。

家族、特に夫であるSさんの仕事は、奥さまが、自分たちにとって大切な存在だということを伝え続けることです。

奥さまの調子が良くても悪くても、Sさんは一貫して、「君を愛している」と言い続けてください。「君は僕の宝物なんだ」と言い続けてください。もうすでになさっておられると思いますが、さらに続けてくださいね。

これを伝えるのは、励ますため、じゃないですよ。そんなふうに言えば、奥さまが元気になるから、じゃないですよ。

先に申し上げておきますが、そう言ったからといって、奥さまは元気になったりはしません。もしかしたら、「そんなの信じられない」と否定したり、「口ばっかり」と責めてきたりするかもしれない。

でもそれは、翻訳すれば、「信じさせて」「本気だって分からせて」とおっしゃっているのです。

「じゃあ分からせてやる」とムキになるのはいけませんが、淡々とさりげなく、そしてしつこく、「君は僕にとって大切な存在だ」というメッセージを語り続けてください。

現にSさんは、奥さまがうつであるとか、ないとかにかかわらず、奥さまのことを愛しておられますものね? だから、事実を事実として伝えるだけ、というスタンスで語るのです。

「今日はいい天気だね」とか、「今日は雨が降っているね」とか言うのと同じように、事実だからそう言っているだけ、ってスタンスです。そうすると、いつの日にか、奥さまの心に届きます。

コップに一滴一滴水を入れているようなものだと思ってください。すぐにあふれたりはしません。でも、いつか必ずあふれ出します。

希死念慮について


なお、希死念慮については、ちょっと知恵が必要です。うつのままでいいといっても、死なれるのは困りますからね。

その場合、「死んじゃダメ」とか、「死ぬなんて言っちゃいや」と言うのはよろしくありません。奥さまは、「うつで希死念慮を持っている自分が、責められている」と、感じるでしょうから。

そうじゃなくて、「死なないで欲しい」と、自分の気持ちを伝えるというやり方がいい方法です。Sさんは、そうおっしゃったんですよね? すばらしいです。

でも、奥さまはそれに対して感情的になられました。

それは、Sさんの対応がまずかったからではありませんよ。そういう病気なんです。何でもかんでも、自分を責める材料にしてしまうのです。なので、今回のご自分の対応を責めないでくださいね。念のため。

じゃあ、そういうふうに感情的になった場合にどう対応するか、ですが、

「そっかぁ、死なないようにがんばってくれてるんだね。
 つらい思いさせてるね。
 でも、生きていてくれてありがとう」

というのはどうでしょうか。

うつの患者さんに「がんばれ」は禁句だとよく言われます。実際、体も心もあまり動きませんが、そんな状態でもむちゃくちゃがんばっているのです。

だから、そう言われると、「がんばってないって言うの?」と悲しくなったり、「この上、まだがんばらなければならないの?」と追い詰められたりしますから。

だから、「がんばって」ではなく、「がんばっているね」と、そのがんばりを認め、ねぎらってあげるのです。

そして、本人は死にたいのに、家族を悲しませないために、心と体にムチを打って生き続けてくれているわけです。その愛情に対しては、当然「ありがとう」ですよね?

いくら書いても書ききれませんね。この辺にしたいと思います。

感想、質問大歓迎


またこれからも、お役に立てるような記事を書かせていただきます。

どうぞ、困ったことがあったら、一人で抱えないでくださいね。コメントでも、メールでも、いつでもご相談ください。

【感想や質問は、左のフォームから】

携帯などでフォームが使えないという方は、直接「メルアド」にご連絡ください。

携帯メールをお使いの方は、パソコンメールを受け取れるような設定にしてください(せめて、私の上記のメールを受け取れる設定に)。お返事をしても届かないケースが頻発しています。

なお、感想や質問は、メルマガ内で紹介する場合があります。もちろん、プライバシーは守りますが、掲載不可の場合にはその旨ご連絡を。
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する

 スパムコメント対策で、URLを記入禁止にしました。
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。